来院患者の大半が急性外傷のゲレンデ接骨院では、ほとんどの患者様に「施術情報提供紹介書(紹介状)」を作成しお渡ししています。
今回は患者様を病院へ紹介するための「施術情報提供紹介書」の記載方法について解説していきます。
実際に記載例(テンプレート)もご用意していますので参考にしてください。
記載例は、ゲレンデ外傷に多い
- 橈骨遠位端部骨折
- 肩関節脱臼
- 鎖骨骨折
の3症例に加え
- 封筒の記載例
について解説していきます。後半に作成にあたってのポイント・注意点についてまとめていますのでそちらもご覧ください。
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記載例:橈骨遠位端部骨折

詳細 |
傷病名 | 右橈骨遠位端骨折の疑い |
受傷機序 |
スキー場でスノーボード滑走中転倒し、右手をつき受傷する。 |
症状 |
右橈骨遠位端部圧痛(++) |
処置内容 | シーネ固定、三角巾にて提肘 |
経過・備考 |
この度はお世話になります。上記患者様につきご紹介させていただきます。 |
記載例:封筒
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記載事項(オモテ面)
病院名 | ◯◯病院 整形外科 |
医師名 | 担当医が分かる場合「◯◯◯◯先生 御侍史」と記載する。 担当医が分からない場合は「初診担当医 先生 御侍史」と記載。 |
患者氏名 | ◯◯◯◯様(患者氏名)施術情報提供紹介書 在中 |
記載事項(ウラ面)
接骨院情報 | 院名・住所・電話番号・FAX番号など(※記載場所に決まりはない) |
🗂作成の注意点・ポイント
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①施術情報提供紹介書の名称
正式名称は「施術情報提供紹介書」です。
保険請求の話ですが、施術情報提供紹介書を発行したことによる施術情報提供料を算定することができます。
しかし「紹介書」など違う名前で作成してしまうと、名目の違いで算定出来ない可能性がありますので、注意して下さい。
- 患者様が骨折、不全骨折又は脱臼にかかる応急施術を受けていること(打撲・捻挫・挫傷は算定できません)
- 施術情報提供紹介書を作成して患者又は医療機関に交付していること
- 医療機関での診察の必要性があり、かつ実際に受診していること
- 施術情報提供書の年月日(記入日)が初検日と同一日であること
※支給申請書(レセプト)提出の際に、施術情報提供紹介書の写しを添付する必要があるので必ずコピーをとっておくようにしましょう。
②医療機関名
病院名:病院名を記載する(例:◯◯病院 整形外科)
医師名:担当医が分かる場合は「◯◯◯◯先生 御侍史」と記載する。
担当医が分からない場合は「初診担当医 先生 御侍史」と記載する。
「御侍史(おんじし)」とは医師の宛名書きに使う尊称で、医療業界で昔から慣習的に使われています。
実は「御」を付けるのは誤用で、正しくは「侍史」だそうです。
最近では「侍史」と書く先生も増えてきているそうですが、現在も『御』は誤用でも慣習として「御侍史」が高頻度に使われています。
③傷病名
症状・所見・検査から推察した傷病名を記載。無理に傷病名をつける必要はなく、◯◯部痛などでも可。
※1 柔道整復師に診断権はないので、必ず「疑い」と記載する。
※2 診断したと思われてしまうような書き方にならないよう注意。
◯右橈骨遠位端部骨折 疑い
◯左膝関節内側側副靭帯損傷 疑い
◯右手関節痛・左股関節痛・右膝痛
《悪い記載例》
×ヘルニア・リウマチ
×右膝関節内側半月板損傷
×脊柱管狭窄症
④症状
医師に書く内容になりますので、必ず西洋医学に沿った内容を記載する。医師に伝わらない内容は記載しないようにしましょう。
・数値で表現できるところは数値化する ・基本的な徒手検査・テスト結果を記載 ・既往歴/現病歴があれば記載
(例:握力:右◯kg/左◯kg , ROM:膝関節 屈曲85°伸展-10°)
(例:Lachman test , McMurray test ,前方引き出しテストなど)
(例:糖尿病・過去の手術歴など)
→日本語で書きましょう。専門外の医師にもわたる可能性を考え、わかりやすく記載する。一般的な英語は用いて良いが、一般的でない英語や略語はできる限り使用しないこと。
⑤応急施術の内容
処置の内容を記載します。こちらも必ず西洋医学に沿った内容を記載しましょう。
シーネ固定
松葉杖免荷
バストバンド固定・クラビクルバンド固定
《悪い記載例》
◯◯テープ
◯◯療法
⑥紹介目的
冒頭の「この度は大変お世話になります。」(以前紹介したことのある場合は「平素より大変お世話になっております」)で始まり、「お忙しいところ大変恐縮ですが、御高診の程何卒よろしくお願い申し上げます。」と結ぶのがマナーですので必ず記載しましょう。
治療方針は専門の先生が決めることなので、
「MRIお願いします」
「手術お願いします」
「注射お願いします」
など「〜してください」といった依頼の仕方は絶対にNGです。
いかがでしたでしょうか。
接骨院を運営してしていくうえで、医師との連携は必要不可欠です。医師との信頼関係を築いていくためにも、礼節を重んじた文章を心がけていきましょう。
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